自社ローンは金融機関を介せず、中古車販売店と直接ローン契約を結ぶため、金利がかからないのが特徴のひとつです。
「自社ローンは金利ゼロだから、代金をそのまま分割で支払うだけ」と思うかもしれませんが、中古車の購入には車両代金以外にもお金がかかるのを忘れてはいけません。
例えば法定費用などの諸費用、保証やオプション費、その他中古車販売店が定める手数料など。
店頭やＨＰなどで「〇〇万円」と記載されていても、その金額のみで購入できるわけではありません。
特に自社ローンは中古車販売店が独自のルールで行っているため、お店によって費用の内訳は様々です。
ここでは、中古車の購入にはどんな費用がかかるのか、自社ローンではどんな費用が発生するのかなど、知っておきたい情報をご紹介します！
目次
中古車購入時の支払いの内訳は？
通常、中古車を購入する際には、車両代金の他にも様々な費用がかかります。
大きく分けると ①車両価格 ②諸費用 ③オプション費用 の三つに分類されます。
銀行などのカーローンを利用する場合には、借入額の総額に金利が乗ってくるため、金利分総額が高くなります。
一方で自社ローンの場合は金利はかかりませんが、お店によっては自社ローンの利用手数料や管理費用、支払いが遅れた場合の遅延金などが設定されている場合があるので注意が必要です。
見積書のここに注意！費用に差が出る「手数料」
中古車を探す際、希望の車種やグレード、年式、色、価格など様々な条件で探すという人は多いはず。
ここで注意してほしいのが、車両価格が安いものが必ずしも総額が安いわけではないということです。
というのも、支払い総額のうち、諸経費やオプション費と呼ばれるものは中古車販売店によって価格に大きな差があるからです。
車両価格が同じでも、Ａ社とＢ社の総額の見積もりを比較すると、数十万円の差になるということも珍しくはありません。
特に自社ローンの場合は、万が一車両代金が未回収になった場合のリスク回避として、独自のルールに基づく金額が計上されている可能性もあります。
「手数料」とはどんなもの？
主に諸経費に計上されるもので、中古車購入にあたり必要な手続きの代行費用や、自社ローンの利用料などがあります。
代行費用とは名義変更や車庫証明、ナンバー変更、陸送費、洗車・クリーニング費など、納車までに必要な手続きや作業を代行するためにかかる費用です。
自分でも行えますが、面倒な手続きが多いため、中古車販売店にお願いするのが一般的です。
この代行費用はお店によって費用がバラバラで、数万円の差が出ることもあるので注意しましょう。
また、自社ローンの利用手数料もお店によって費用が異なり、車両価格の何％というところもあれば、手数料がかからないというところもあります。
手数料なしと聞くとお得な気がしますが、その分車両価格にあらかじめ上乗せされている可能性もあるため、相場より高い場合は注意しましょう。
「保証料」とはどんなもの？
自社ローンでは、万一の支払いの延滞に備え、保証人を立てたり保証会社への加入が必要だったりします。
保証料とは「支払いの保証」として支払うものであり、この保証料ついても金額はお店によって異なります。
相場は自社ローンで借りる金額の10％～15％程度ですが、支払い回数や頭金の有無など、条件によって変わる可能性があります。
また基本的に保証料は、納車前に現金で支払います。見積りに「保証料」が計上されている場合には、いつ支払うのか確認しておくと安心です。
見積書のここに注意！万一に備える「オプション費」
オプション費用とは、例えば納車前のコーティング、車内の防臭・殺菌、納車後の故障やトラブルに対する保証、メンテナンスパックなどがあります。
中古車販売店にとっては、オプション費が高ければ高いほど利益もあがります。そのため、勧められるままにオプションを付けていくと、とんでもなく高額になってしまう場合も。
自社ローンの場合は金額の上限が設定されていることが多いため、過剰に勧められることはないかもしれませんが、本当に必要なもの以外はきっぱりと断りましょう。
どんなものが必要かというと、まず中古車は新車に比べると故障のリスクがあるため、故障やトラブルへの保証はマストです。
他には、例えば高速道路をよく利用するのであればタイヤやフロントガラスの破損の保証、ボディーカラーを保ちたいのであればコーティング、たくさん走るのであればエンジンオイルやエレメントなどのメンテナンス保証といったように、自身のカーライフに合わせて選択するといいでしょう。
自社ローンは総額を比較して検討を！
これまでに解説したように、中古車の購入は車両価格だけを見るのではなく、総額で比較することが大切です。
総額を知るためには、まずは詳細な見積りを依頼すること。
いくら条件のいい中古車が安くても、諸費用がかかりすぎて結果として高くなってしまうケースは多いです。
特に自社ローンの場合は支払いを滞らせないことが何よりも重要なので、余裕を持って支払える範囲で中古車を探しましょう！